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現役トレーナー・S.T.R鍼灸院 院長

サッカーの現場でトレーナーとして活動する鍼灸師。学生からプロまで、怪我・リハビリ・コンディショニングの現場対応を専門にしています。

「一度足首を捻挫してから、何度も同じところをやってしまう」——足首の捻挫は、放っておくと“癖”になりやすい怪我です。

でも逆に言えば、正しくトレーニングすれば、捻挫しにくい足首は作れます。この記事では、現場で選手に実際にやらせている予防トレと、その続け方を具体的に紹介します。捻挫を「治す」段階を終えた選手が、次にやるべきことでもあります。

なぜ足首の捻挫は「癖」になるのか

一度捻挫をすると、靭帯がゆるむだけでなく、足首まわりのセンサー(固有受容感覚=自分の関節の位置や傾きを感じ取る感覚)が鈍ってしまうことがあります。このセンサーが鈍ると、足首がグラッといったときの反応が遅れ、また捻ってしまう——これが「癖になる」正体です。

だから予防の本質は、「感覚」と「強さ」の両方を鍛え直すこと。テーピングで固めるだけでは、根本の解決にはなりません。

現場でやらせている予防トレ(3本柱)

① バランストレーニング

片足立ちやバランスディスク・ボードなどを使って、鈍ったセンサーを鍛え直します。グラッとしたときに足首が自分で反応できる力を取り戻すための、土台のトレーニングです。

② 足首まわりの強化(チューブ)

チューブを使って足首まわりの筋力を上げます。これは怪我した直後から、痛みのない範囲で始めてOK。足首を自分の力で守れるようにしていきます。

③ 着地のコントロール(段階プログラム)

ここがいちばん大事なところ。サッカーは着地や切り返しで足首に負担がかかるので、「着地を片足でコントロールする力」を段階的に上げていきます。順番はこうです。

段階内容ねらい
1片足スクワット片足で安定してしゃがむ・立つ片足支持の安定をつくる
2片足ドロップスクワット低い段差から落ち、片足でピタッと止める着地の“減速”をコントロールする
3片足ドロップジャンプ落ちてから跳ぶ着地の勢いで素早く跳ぶ“バネ”の力
ジャンプ系トレ解禁本格的なジャンプ・競技復帰のジャンプへ

次の段階に進む条件(共通)
痛みがないこと(押したり動かしたりしても痛みが出ない)が大前提
左右差がないこと(徒手筋力・可動域の両方をチェック)

※ 焦って段階を飛ばさないこと。痛みが出る・左右差が残る段階では、無理に上げず一つ前に戻します。

テーピング・サポーターは「使わない」が基本。ただし…

意外に思うかもしれませんが、僕は基本的にテーピングやサポーターを常用させません。理由は、足首まわりのセンサー(パチニ小体などのメカノレセプター)が鈍ってしまうからです。常にサポートで固めていると、自分の足首で感じて守る力が育ちにくくなります。

ただし、これは絶対のルールではありません。何度も捻挫を繰り返す選手には、使わせることもあります。再発のリスクが高いですし、「巻いている」という心理的な安心がプレーを助けることもあるからです。

現役トレーナーの視点

理想は、テーピングに頼らず自分の足首で守れるようにすること。でも、やる選手はやるし、それで安心して動ける選手もいる。だから一律ではなく、選手ごとに変えています。

いつ・どれくらいやる?(続け方)

予防トレは、続けてこそ意味があります。現場での組み込み方はこんな感じです。

タイミング内容頻度
練習前予防ルーティン(バランス系)毎日・試合の日も必ず
強化トレーニングチューブ強化・着地の段階プログラム週2〜3回(練習の負荷を見て)
練習後バランス・着地動作練習が軽い日/オフ明けに追加

ポイントは、練習前のルーティンは“毎日かならず”やること。強化トレは、その日の練習の負荷を見ながら週2〜3回。やりすぎてもオーバーユースになるので、負荷とのバランスを取ります。

まとめ

  • 足首の捻挫が癖になるのは、靭帯のゆるみ+センサー(固有受容感覚)の鈍りが原因
  • 予防の3本柱はバランス/足首の強化(チューブ)/着地のコントロール
  • 着地は片足スクワット→片足ドロップスクワット→片足ドロップジャンプ→ジャンプ解禁と段階的に。進む条件は「痛みなし+左右差なし」
  • テーピングは基本使わない(センサーが鈍るため)。ただし繰り返す選手には使うこともある
  • 練習前のルーティンは毎日必ず。強化トレは週2〜3回を目安に

Consultation

捻挫を繰り返してしまうあなたへ

「何度も同じ足首をやってしまう」「予防トレを自己流でやっているけど合っているか不安」——そんなときは、足首の状態や左右差を一度チェックして、その人に合った段階から始めるのが近道です。S.T.R鍼灸院では、再発に悩む選手のケアとコンディショニングをサポートしています。お気軽にご相談ください。

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S.T.R鍼灸院(大阪・福島区)

※ 本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、医師による診断・治療に代わるものではありません。痛みがある場合や捻挫の直後は、自己判断で無理に進めず、整形外科などの専門家にご相談ください。