「すねの内側がズキズキ痛む」「走ると痛いけど、休むと少し引く」——それ、シンスプリントかもしれません。
サッカー選手にとても多い、すねの使いすぎによる痛みです。厄介なのは、軽いうちは我慢して走れてしまうこと。放っておくと長引きますし、まれに疲労骨折につながることもあります。この記事では、現場で選手をどう見て、どう対応しているかを、原因 → 対処 → 病院に行くべきサイン → 再発予防の順で解説します。
シンスプリントってどんな状態?
シンスプリント(脛骨過労性骨膜炎)は、すねの内側に沿ってズキズキ・ジンジンした痛みが出る、いわゆる使いすぎ(オーバーユース)の障害です。最初は運動中や運動後だけ痛み、進行すると動き出しから痛むようになります。一点というより、すねの内側の“ライン”に沿って痛むのが典型です。
こんな選手・状況で出やすい
現場で見ていると、シンスプリントが出やすいのはだいたいこのパターンです。
- 負荷量が一気に増えたとき … 練習量・走る量が急に増えると出やすい。いちばんよく見る原因です。
- 硬い地面・人工芝でのプレー … 着地の衝撃を地面が吸収してくれないぶん、すねに負担がかかります。
- 扁平足 … 足のアーチが低いと衝撃やねじれを受けやすく、出やすい傾向があります。
逆に言えば、ここをコントロールできれば防ぎやすい、ということでもあります。
痛みが出たときの対応(現場の3ステップ)
「いつものシンスプかな」という痛みが出たとき、僕が現場でやっている流れはシンプルです。
| ステップ | やること | ねらい |
|---|---|---|
| ① まずアイシング | 痛む部分を冷やす | 炎症と痛みを抑える |
| ② 負荷をコントロール | 練習の強度・量・走る距離を落として様子を見る | 原因の“使いすぎ”を減らす |
| ③ 引かなければ病院 | 上の対応でも引かない・悪化するなら受診 | 疲労骨折など他の問題を見逃さない |
ポイントは、痛みを我慢して同じ負荷で走り続けないこと。一度負荷を落として、痛みが引いてきたら段階的に戻していきます。
【重要】これは“ただのシンスプ”じゃないかも — 病院に行くべきサイン
ここがいちばん大事なところです。シンスプリントと疲労骨折は地続きで、初期は見分けがつきにくいことがあります。次のようなサインがあれば、自己判断で走り続けず、整形外科を受診してください。
こんなときは受診を
- すねの一点を指で押すと、ピンポイントで激痛が走る … 疲労骨折を強く疑うサイン。この時点で受診は必須です。
- いつもと違う痛みが出てきた
- 安静にしていても、夜間も痛む
- 休んでも痛みが引かない/日に日に悪化する
現役トレーナーの視点基本はまず様子を見ます。でも「いつもと違うな」という痛みが出たら、迷わず病院。とくに一点を押して激痛が走るなら、その時点でもう様子見はしません。
※ シンスプリントを疲労骨折に進ませないためには、早めに気づいて負荷を抜くことが何より大事です。
再発させないための予防
シンスプリントは、一度治っても同じことをすればまた出ます。再発させないために、現場で意識しているのはこのあたりです。
負荷は「徐々に」上げる(最重要)
いちばん効くのはこれです。練習量や走る量を急に増やさず、段階的に上げていく。シンスプの最大の原因が“急な負荷増”なので、ここを管理するだけで再発はかなり減ります。
ふくらはぎのケアを習慣にする
ふくらはぎ周りはしっかりケアさせています。ストレッチやマッサージで張りを取っておくことを、習慣として意識づけるのが大事です。
インソールという選択肢(扁平足の場合)
扁平足の選手にはインソールを薦めることもあります。ただ正直なところ、効果には個人差があって「これで必ず治る」と言い切れるものではありません。合う人には助けになる、くらいの位置づけで試す価値はある、という距離感です。
地面・グラウンドは“選べない”ことも多い
硬い地面や人工芝も原因になりますが、選手の立場ではグラウンドを選べないことがほとんどです。だからこそ、自分でコントロールできる「負荷の管理」と「ふくらはぎのケア」に力を入れるのが現実的だと考えています。
まとめ
- シンスプリントは、負荷量の急増・硬い地面/人工芝・扁平足で出やすい
- 痛みが出たら、アイシング → 負荷を落として様子見 → 引かなければ病院
- いつもと違う痛み・一点を押して激痛なら、疲労骨折を疑って迷わず受診
- 再発予防の最重要は「負荷を徐々に上げる」こと。+ふくらはぎのケア
- グラウンドは選べないことが多い。自分で変えられるところに集中する
Consultation
すねの痛み、長引く前に相談を
「すねの痛みがなかなか引かない」「再発を繰り返している」——そんなときは、痛みの出方や体の使い方から原因を見極めることが大切です。S.T.R鍼灸院では、競技を続けながら怪我と向き合う選手のケアをしています。気になる症状があれば、お気軽にご相談ください。
お問い合わせはこちらS.T.R鍼灸院(大阪・福島区)
※ 本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、医師による診断・治療に代わるものではありません。痛みが続く場合や強い痛みがある場合は、自己判断せず整形外科などの専門家にご相談ください。